今井博子税理士事務所のここだけの話

2020年より年末調整が改正されました

2020.11.6 Fri

2020年から年末調整が大幅に改正されました。

大きな改正点としては、給与所得者控除が引き下げられ、代わりに基礎控除が増えたことですが、多くの人にとっては増税にも減税にもならないかと思われます。ただし、給与収入が850万円を超える方は段階的に増税となります。また、個人事業主の多くの方は基礎控除の増額のみしか影響を受けないため基礎控除の増額10万円に所得税率を乗じた金額が減税となります。(注※所得金額による)

今回は改正点に関して簡単にご紹介していきます。

1.給与所得者控除の改正

給与所得者控除が以下通り改正されました。

給与収入金額(A)

        162万5000円以下    55万円

162万5千円超       180万円以下         A×40%-10万円

180万円超       360万円以下         A×30%+8万円

360万円超       660万円以下             A×20%+44万円

660万円超       850万円以下             A×10%+110万円

850万円超                                   195万円

※改正前から比べ給与所得者控除が10万円少なくなります。さらに上限が220万円から195万円へ引き下げられました。

2.基礎控除及び所得金額調整控除に関する改正

①基礎控除の改定

基礎控除が次の通り改正されました。

2,400万円以下     48万円

2,400万円超 2,450万円以下     32万円

2,450,万円超 2,500万円以下     16万円

※基礎控除が38万円から48万円へ10万円増額されました。ただし2400万円超の所得がある人は減額となります。2500万円を超える所得者は基礎控除の適用は受けられません。

②子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の創設

その年の給与の収入金額が850万円を超える所得者で、次の4つの要件のいずれかに該当する場合に、給与の収入金額(その給与の収入金額が1,000万円を超える場合には、1,000万円)から850万円を控除した金額の10%に相当する金額(最高15万)を、給与所得の金額から控除することとされました。

イ 所得者本人が特別障害者

ロ 同一生計配偶者が特別障害者

ハ 扶養親族が特別障害者

ニ 扶養親族が年齢23歳未満(平成10年1月2日以後生)

③「給与所得者の基礎控除申告書」及び「所得金額調整控除申告書」の新設

上記①及び②の改正に伴い、それぞれ「給与所得者の基礎控除申告書」及び「所得金額調整控除申告書」が新たに設けられ、年末調整において基礎控除又は子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受けようとする所得者は、その年最後に給与の支払を受ける日の前日までにそれぞれ「給与所得者の基礎控除申告書」又は「所得金額調整控除申告書」を給与の支払者に提出しなければならないこととされました

3.各種所得控除等を受けるための扶養親族等の合計所得金額要件等の改正

同一生計配偶者、扶養親族、源泉控除対象配偶者、配偶者特別控除の対象となる配偶者及び勤労学生の合計所得金額要件がそれぞれ10万円引き上げられ、次のとおり改正されました。

扶養親族等の区分      合計所得金額要件

同一生計配偶者                      48万円以下              38万円以下

扶養親族                             48万円以下              38万円以下

源泉控除対象配偶者                95万円以下              85万円以下

配偶者特別控除の対象となる配偶者     48万円超133万円以下  38万円超123万円以下

勤労学生                             75万円以下              65万円以下

4.ひとり親控除及び寡婦(寡夫)控除に関する改正

①未婚のひとり親に対する税制上の措置

所得者がひとり親(現に婚姻をしていない人又は配偶者の生死の明らかでない一定の人のうち、次に掲げる要件を満たすものをいいます。以下同じです。)である場合には、ひとり親控除として、その人のその年分の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から35万円を控除することとされました。

イ その人と生計を一にする子(所得48万以下)を有すること。

ロ 合計所得金額が500万円以下であること。

ハ その人と事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないこと。

※改正前は、同じひとり親の場合でも未婚のひとり親に対しては「寡婦(寡夫)控除」の対象になっていませんでした。

②寡婦(寡夫)控除の見直し

寡婦の要件について、次の見直しを行った上で、寡婦(寡夫)控除をひとり親に該当しない寡婦に係る寡婦控除に改組されました。

イ 扶養親族を有する寡婦について、上記(1)ロの要件が追加されました。

        ロ 上記(1)ハの要件が追加されました。

また、「特別の寡婦」に該当する場合の寡婦控除の特例が廃止されました。

不明点がございましたら当事務所までお問い合わせください。

はじめてのご相談は60分間無料。ご相談の予約はこちら >>

News Letter

事務所からのお知らせや税制改正による注意点などをお届けいたします。無料で購読できます。